アスペルガーの結婚生活は上手くいくのか?──私の経験談より

幸せそうな夫婦の後ろ姿
発達障害

ここでは「アスペルガーの結婚生活」について、お話します。
以下に当てはまる人には、特にオススメの記事です♪

  • 現在、恋人がいる。
  • あなたはアスペである。
  • どうやら相手がアスペのようだ。
  • いや、二人ともアスペだ。
  • 近々、結婚の予定がある。
  • 既に、勢いで結婚してしまった。
  • よくわからないけれど面白そう。

お付き合いを続けて、このまま結婚したいっ!──これは恋人同士であれば、とても自然な流れです。
しかし、自分がアスペだったり、恋人がアスペだったり、二人が共にアスペ(!)だったりすると、「相手の足を引っ張るのではないか?」「子供に影響があるのでは? 遺伝は?」……いろいろな不安から、なかなか結婚に踏み切れなかったりしますよね?

しかし! 安心して下さい、履いてますよ

あなたには、私がついています!
過去に4人の女性と生活し、結婚も離婚も経験したことのあるベテラン(←何のベテランだよ!)、このアスペの私が「アスペルガーの結婚生活」についてを解説します!

任せなさいっ!

うざい。

アスペルガーの結婚生活

結論から言います。
結婚は出来るけれど「結婚生活」は難しいです(涙)。

──いや、ガッカリしないで下さい! 上手くいく方法はあります。

それはアスペルガー自身が己を理解することです。

もちろん相手にも理解が必要なのですが、何より本人が自身を理解していないと上手くいくものも上手くいかなくなってしまいます。
例えば、アスペには頑固なところがあり、自分で決めたことが絶対に正しいと考えがちなので、先ずはその絶対が絶対ではないことを理解しなければならなかったりします(ややこしいね)。

結婚するまでは?

結婚するまでは、何も問題ありません。
むしろ、アスペの我々は、ちょっと普通じゃないところや、瞳が子供のように輝いているところが魅力的に映るので(←)、けっこう喜ばれます。

幼少期の育てられ方で「根拠のない自信家タイプ」と「嫌味なくらい自身を卑下するタイプ」とに分かれますが、自信家タイプに育った場合は、とにかくモテます。

恋人でいる間は、なぜ上手くいくのか?
まあ単純に、いっしょにいる時間が短ければ、ボロが出にくいからです(これはアスペが絡んでいない一般のカップルも同じだと思います)。

仮に同棲を始めたとしても、片側のみがアスペの場合、アスペじゃないほうが気持ちを合わせることで、問題なく生活することができます。何と言っても惚れた相手のことです。多少ポンコツでも目をつぶってくれます。

もし、この同棲生活の中で、アスペが自身の特性に気付き、修正できるようであれば、そのまま結婚しても上手くいくと思います。
しかし結婚生活となると、同棲とは似ていますが別のものです。やはり気を付けなければならないことが沢山あります。

それでは実際、何に気を付ければ良いのでしょう?

結婚してからは?

結婚生活で大切なのは「感謝」と「思い遣り」です。
もちろん、これは結婚生活に限ったことではないです。しかし結婚した途端、全てを成し遂げたような気になって(偉い人になった気分?)、突然にして相手を思い遣らなくなる人が多いので、意識的に気を付けなければなりません。いっしょに居ることを当たり前に思ってしまうのです。これは絶対にいけません。
互いに思い遣って、感謝の気持ちを持って、これまで以上に歩み寄ってやらないと、いつか生活は破綻してしまいます。

特に、以下のことに気を付けて下さい。

相手がアスペルガーの場合

実際には感謝の気持ちがあっても、その行動になかなか移せないのがアスペルガーです。リアクションが下手ですし、言われた以外のことは出来ません。直ぐには思い付かないからです。そこを理解してあげて下さい。

すごく面倒ですが、自分のやってもらいたいことは、すべて(優しく)声に出して言ってあげて下さい。心で思っているだけでは何も伝わりませんし、伝わっていたとしても、やって欲しいのかどうかの確信を持てない場合は何もやりません。気を遣って何もやらないこともあります(もしかして迷惑だったらどうしよう?──と考えます)。

気持ちを伝えたとしても、アスペは自分のペースでしか行動できませんので、急かしてはいけません。ジッと温かい目で見守ってあげて下さい。キリスト教的な愛慕の精神が必要です。

全ての行動や判断に悪気はありません。知らないことは出来ないのです。彼らにとっては経験したことが全てなのです。
しかし、いちど経験して、それを自身のルールにしてしまえば、それを裏切ることはありません。

何かを伝える時に喧嘩腰ではいけません。それは恐怖です。もちろん「そんなこと言われないと判らないの?」は、NGですよ!

絶望的なことばかりを書きましたが、基本的にアスペは頭も良く、会話の切り口も独特で、いっしょにいて楽しい人が多いです。ただし、お調子者で、ちょっとしつこいところもありますので、それを「うざい」と思わずに、愛のチカラで乗り切って下さい。

良いとこないじゃん。

……。

あなたがアスペルガーの場合

先ずは、あなたの思考が一般的ではないことを理解しましょう。
そういうところに惚れたのだろう?──という考えはNGです。

気になることがあったら、相手より先に声を掛けてあげると良いと思います。先手先手で行動する癖をつければ、相手をイライラさせることも減ります。それに、自分のタイミングでしか行動できないのがアスペルガーなのですから、何でも先に、自分の意思で行動をとるようにするのです。すると、ほら、何もストレスに感じませんよ。

失敗が怖くて行動に移せない時も多いと思います。が、相手はあなたを愛してくれています。失敗なんかで嫌われたりはしませんよ。そこは胸を張っても良いところです。自信を持って。

下らないことをペラペラ喋ることは得意なのに、肝心なことを打ち明けない癖がありませんか? それがワザとではないことは判るのですが、夫婦間では何でも話す習慣を身に付けましょう!

なかなか難しいですけれどね。
悪いことをしている訳ではないですものね。

訓練が必要です。

二人が共にアスペルガーの場合

これはね、これは苦労します!(今の私です)。
何と言っても、主役が二人です。
主役というのは、脇役がしっかりと仕事をしてくれるから主役として成り立っているのです。ところが主役が二人もいる(というか脇役がいない)。
これは苦労します(涙)。

社会的に見た「自分勝手な人」が同時に二人も居るのですよ。問題児はクラスにひとりじゃないと……これはもう、学級崩壊の騒ぎですっ!

例えば、以下のような状況が考えられます。

  • 部屋が片付かない。
  • 洗濯物をたたまない。
  • 自分のことが忙しい時は家のことを何もやらない。
  • 誰かがやってくれると思っている。
  • 感謝の気持ちがあっても表現しない。
  • 毎日同じメニューの食事でも平気。
  • 自分のペースを頑なに守る。
  • ツッコミ不在。ボケしかいない。
  • 一方通行の会話(←それは会話じゃない)

こうして書いてみると、けっこう酷いですが(涙)、もちろん良いこともあります。それは相手のダメなところを理解できることです。

条件として、自分自身の特性を理解していなければなりませんが、それさえできていれば、性格は違っていても、ダメなところは自分と同じです。やらないのではなく出来ないのだということが、真に理解できるのです(これは定型発達の人には伝わりません。意味が解らないと思います)。

だから先ずは、己を理解するのです。

それが幸せへの第一歩です。

ごーじん家の場合は、私のほうが年長ですので、経験値の高い私が彼女に合わせることで何とか生活が成り立っています。

二人で一人前でも良いではありませんか。
私はそれが夫婦だと思います。

わたしが主役な。

……。

子供への影響はあるのか?

アスペが子供に遺伝するのか、しないのか。
とても心配だと思います。
ひと昔前は、後天的なもの(家庭環境による)と思われていたのですが、私が思うに……遺伝はあります。残念ですが。

もちろん絶対ではありません。
これは難しい問題です。

ちなみに娘は、私にそっくりです。
私と同じところで躓いています。苦労しています。見ていて涙が出てくるくらいです。

でも、将来を悲観したことはありません。
それは、娘の気持ちを理解できるからです。同じことで悩んでいるのですから、的確なアドバイスをすることができます。

子供に苦労をかけたくないのは、どの親も同じです。しかしイコール子供を作らないというのは違うと思います。自分自身を深く知っていれば良いのです。そうすれば、何の心配も要りません。

アスペルガーの結婚生活 まとめ

いやあ、お付き合いくださって有難うございます!
私の経験が、あなたの結婚生活のヒントになれば幸いです。


あなたはアスペですか?
それなら、相手の言うことを真摯に受け止める訓練を! 全ては、あなたを想って言ってくれているのです。馬鹿にしたりしないように。

あなたの相手がアスペなのだとしたら……私が先に謝っておきます。──いや、そんなに悲観する必要はありませんけどね(笑)。
なんだかんだ、アスペだって人間です。あなたとほとんど変わりません。必ず良いところと悪いところがあります。その良いところを目一杯に好きでいてあげて下さい。

  • 気持ちを表現する。
  • 自分が絶対だと思わない。
  • 歩み寄る。
  • 理解をする。
  • 決して腹を立てない。

単純なことですが、結局のところ「感謝」と「思い遣り」です。普通のことを普通以上に気遣うことができるのであれば、

結婚生活は上手くいきます!


以上、報告します。

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