発達障害の治療が可能な病院・相談の窓口

話が伝わらない、または伝わってこない、やる気にムラがある──など、日ごろの生活の中で「なんだか怪しいな」……そう感じることが多いと、なんだか不安になってしまいます。

悩みを抱え込むのではなく、誰かに話すことで頭の中が整理整頓され、それだけで解決することも多くありますし、治療の必要のないグレーな人でしたら、ちょっとした訓練をするだけで社会生活が快適になります。その方法やコツなどを相談してみるだけでも大きな前進を望めるかもしれません。

発達障害の相談窓口

不安なことは、ひとりで抱え込まず、まずは相談してみましょう。

市町村保健センター

保健センターは都道府県が設置する保健所とは異なり、区市町村が運営しています（1歳半・3歳児健診などで足を運んだことがある方もいらっしゃるかもしれません）。
保健センターでは母子保健・老人保健を担っており、発達や言葉などに関する悩みを聞いてくれる発達相談も行っています。

区市町村保健センターでは（市町村により異なる場合がありますが）子供だけでなく、高校生や成人に対する発達障害の相談も受け付けています。
区市町村保健センターの相談は、予約制の場合が多いので、あらかじめ電話などで確認をされると良いと思います。

子育て支援センター（子ども家庭支援センター）

子育てをしている家庭の支援活動を行う施設であり、育児に関する不安の相談に応じてくれます。
子育てサークルの支援もおこなっていて、発達障害児のサークルなどが活動を行っている場合もあります。

児童相談所

0歳～17歳の児童を対象として、保健相談・発達障害などの心身障害相談を行っています。
必要に応じて、発達検査などを行う場合もあり、医師や児童福祉士、保健師、児童心理士、言語聴覚士などの支援や療育などのアドバイスがもらえます。

発達障害者支援センター

保健・教育・労働などの関係機関と協力しながら、発達障害者の総合的な支援を行う施設です。
発達障害者支援センターの行う支援には、主に相談支援・発達支援・就労支援・普及啓発支援・研修支援などがあり、専門的に支援してくれます。

発達障害者支援センターが近くにない場合には、電話相談も受け付けています。

発達障害の治療が可能な病院

以下のリンクをクリックすると、病院なび 内の検索結果が表示されます（すべて新しいウィンドウで開きます）。

病院・支援センターを利用するにあたって

専門の機関を利用することで、新しい発見や閃きがあると思います。
しかし、判断の全てを病院などに委ねてしまってはいけません。

今後、どのように生活してゆくのかを決めるのは、本人や家族です。しっかりとした意見を持って、相談するようにして下さい。
症状には、ある程度のパターンはありますが、この発達障害は、こう！──というようなものはありません。まさに十人十色なのです。

そして、発達障害は、病気ではありません。

これからずっと、付き合ってゆく障害──人と違った個性です。
どうすれば本人の精神に負担がかからないのかを、よく考え、本人も周囲もそれに慣れる必要があります。

先は長いです。が、だからこそ構えすぎず、焦らず、少々のんびりなくらいで、良い方法を探してゆくことが大切です。

さいごに

子供が発達障害かも知れない場合は、まだまだ社会に適応できる可能性があります。

親としていちばん必要なのは、どの病院に行くかを考えることではなく、子供に愛情をたっぷりと与えてやることです。極端なくらいで良いです。

褒めるのは当たり前ですが、ひとつひとつの発言や行動を認めてやることを、忘れないようにしてやりましょう。

彼らは理解者に飢えています。
人とは意見が合いにくいので、常に孤独を感じているのです。

子供が何か馬鹿げたことを言ったり、無駄なことをやったりしても、「面白いことを考えるなあ！」と、笑顔で褒めてやって下さい。

その成功体験の積み重ねが、彼らにとっての治療薬です。

専門の機関は、あくまで「相談相手のひとつ」と考えた方が、良いと思います。